2010.03.13 Saturday
Born to be Tribe 3 -Omorate-
Dasane Working Lady
部族地域の旅行も最西の村オモラテが最後。
ここにはダサネ族なる部族が住んでいるとのこと。そして、他の地域にはない厳しい環境も持っているとのこと。
大好きなディメカからいったんトゥルミまで移動。
Road 2 Turmi
ここまでの移動は交渉も楽なんですが、ここからが極端に難しい。
地元民30とか40のところを1000とか言うてくる。
結局、これまた仲良くなった奴の紹介で100で落ち着きました。それでも高いっすよ。
このトゥルミもナカナカいい所。でかい村とかは近くにないのですが、でっかい自然を見ることができる。
Sunset on Turmi
また、ハマル族の中心地的なところでもあるらしい。
まぁ、見所はないですが会う奴全員いい奴でした。ここでヨアキムともバイバイ。
少し時間がかかったものの、無事オモラテまで移動。
Omorate Town
着いて即感じたのが「暑い熱い厚いアツい」でした。気温は35℃くらいなんでしょうけど、太陽光がやたらアグレッシブ。部族でない人も半裸率が高い。
そしてここでも行っときました、ダサネ族の住む村。ここの部族は遊牧民だそう。乾燥地帯だから当然か。
Dasane Village
昼間、大人の衆はオモラテの中心地に行ってるのでここも閑散とはしてましたけど、子供や女の子は多い。
ここの子供たちは特徴的なくらい好奇心が旺盛。あと、目立ちたがり屋さんも多い。
Dasave Children
自分の特技を頼んでもないのに見せつけてくる。
女の子は上半身、服を着てない。服は着てなくてもアクセサリーの類はしっかりつける。ここまでくると1つのお洒落に見えます。
結婚したら"そんなにいらんやろ"と言いたくなるような数の牛と"いい服"がもらえるそう。
Dasane Fasion
お洒落に見えるのは髪形がいけてるからでしょうか。
Dasane Fasion
男の髪型はよく分からない感じに仕上がってました。
部族のエリアはとても広い。数え切れないくらいの家畜と広大な農地、たくさんの子供たち。
テレビもラジオも携帯電話も知らないこれらの人々(中には知ってる人もいる)。オモラテで普通の生活をしてる人から言わせると「すごくリッチな部族」だそうです。
Dasane Farm
現代っ子の僕からすると、不便極まりないであろうこの生活も何か潤ってる印象を受けた。
ここの環境でテントで3日間。途中からもうグチャグチャでした。風呂はオモ川。けれど、このクソ暑い中でオモ川を見てるときは、何故か落ち着く。僕という人間は海とか川からはそういう力をもらえるよう。
Omo River
川に入ってるときも、単に涼しいからという理由からかもしれないけれど、心が和らぐ。
南西部、合計で1週間ほどのキャンプ生活。もうこの辺まで来ると体は汚いし、臭いし、リュックもグチャグチャで自分自身もドロドロに。
けれどそれはここで暮らす人に1%でも近づけたような生活のリズム。それを望んでる自分が居てた。
途中から自分を包む環境とか部族とか普通のエチオピア人のストラグルとかオモ川沐浴しながら見る風景とかが脳の中で混じり合わずハレーションを起こし出した。
Omoreta Town
変なお導きがあったかのようなこのエチオピア南西部旅行。ヨアキムもこの地に溶けるような旅行をしていた。
そんな旅行をさせてもらった結果、何が残ったのでしょう。
部族たちの住む地の、その並外れた価値観を見ていると、自分というものが一体何者なのか分からなくなった。
日本での価値観とか見栄とか意地とか、日本で住んで行く分には必要不可欠だったものが、一切残ってない不思議な錯覚を感じることが何度となくあった。
何も残ってない状態で感じたこと、そこに価値を見出してる自分も居てました。
その価値は日本の生活ではほぼ無用の、とても刹那的なものなのだったのだけれど。
部族との出会いは、その刹那的な部分に本意があったように思いました。
Dasane Children