2010.03.28 Sunday
One Island One Family
Mfangano Family
ケニアからヴィクトリア湖を感じるべく訪れたのが、ムファンガノ島。
ここに大昔の壁画がある、という情報が訪問を決定付けることとなった。
この島まではミニバスとミニボートでの移動。
Boat Taxi
ミニボート上では地元民の交通手段や生活の実情をうかがい知る機会となった。ボートにはヤギやヒツジ、大量のビールと共に、USAIDからの救援コンドームも。
今から行こうとしている島でもHIVは深刻なんですね。そしてビールは大事。
島までの2時間のクルージングは船酔い必至、けれど色んな島を見ることができて楽しい。
Lake Victria
でヴィクトリア湖、でかすぎです。向こう岸が見えない。海にいるような錯覚ながら、塩水ではないのでクルージングもよりさっぱりした風を浴びることができる。ナイスです。
船上で宿や観光の相談をしてると成り行き上、ジョージさんというケニア人にお世話になることに。
けどこれが結果的に、今までにない貴重な出会でした。
ホンマ、この人は2日そこそこの生活で色んなものをくれた。
上陸後、まずはジョージさんのお宅訪問。この人の家を始め、ムファンガノの自然は3つくらい越えてました。
Cameleon
普通にカメレオンいるし、ホタルは飛んでるし、鳥はそこら中に色んなんいるし。
水色も緑も茶色も生き生きした環境でした。
Mountain on tha Island
そんな中、3500年前にこの島を発見した祖先たちが残した壁画も拝見。
Rock Art Sight
今回は「メイン3ヶ所、その他諸々」という中からメイン1個と諸々のうち1個に訪れた。
その諸々のうちの1個と言うのは、ジョージさんの家の裏山にある。
Rock Art1
けどコレ、「最近描いた!?」な出来栄え。線はやたらテカテカしてるし、くっきりし過ぎのような。。。
んんんーていう感じでした。ここからの景色は素晴らしかったですけど。
もう1個のほうは、ジョージさん宅から歩いて1時間、そっからバイクで1.5時間、そっから30分山登りしての到着となる。このツーリングが相当ハード。ほぼ山登りをバイクでしてるような感じ。それを50kmくらいのスピードでぶっ飛ばす。
Road to Rock Art
景色をゆっくり見れると最高なんですけど。
辿り着いた先にあった壁画「太陽と月」。
Moon and Sun
その環境含め、心に響くボリュームを感じた。
その昔、祖先はこの洞窟で住んでいた。男は左、女は右に。その洞窟の男側に描かれたものがこの壁画。
壁画の意味するところまではわかりませんでしたが、太陽と月はここの祖先たちの解釈によれば仲良しでした。
Moon & Sun
赤が月、白が太陽、その周りにうっすらと動物が描かれている。説明不足の門番の人のおかげでいろいろ誇大解釈できました。
昔っから遊び心のあるナイスな人たちがここには住んでたんですね。
そんな祖先を持つこの島の人たち。ジョージさんと歩いてると普通に歩くと5分のところを30分くらいかかる。
This is one Family
それも島の住民みんなが家族のようだから。何も話しないですれ違う人というのは居ませんでした。
滞在日に島の人の命日が被っていたのですが、みんなその人を追悼する自前のシャツを着たりしていた。パーティーもあった。
その家族意識は観光客に対しても同じ。「おぉ兄弟、島はどうや」てなる。その挨拶も、もてなすというよりはごく自然なもの。
ジョージさんやその周りの人たちの関係を見てると、すんなり受け入れられる。
Mr. George's Family
また、このジョージさん、疲れた旅行者を家族の食事や親戚のパーティー、地元のパブに容赦なく連れ回してくれる冷酷なくらいに温かい人。
久々に家族・親戚揃っての夕食を摂ることもできた。
それでも何のトラブルもない、というのは無理なよう。滞在中に喧嘩やイザコザは1度も見なかったのですが。。。
島の住民の80%の人がHIVウィルスの感染の疑いがあるよう。お金で解決できないところを性交渉で解決したりと、遅れた性教育などもあり、問題は山積みだそう。
in tha Pub
USAIDから配られたのであろうコンドームも、パブの近くに投げ捨てられてました。
ジョージさん曰く「何事もまずは教育。救援としてお金を与える前でさえまずは教育を。まずは教育にお金を。」とのこと。
Talking on tha School
こんな地で聞くこの人の言葉には、単なる要求とは違う次元の、使命的なものを感じる。
日本にいる生活を省みたときには羨ましいような、自然いっぱいのナチュラルな生活。
そんな自然に生きている人たちの中にもある問題。それは自然に生きるだけでは駄目だというものでした。
Road to Port
人間大好きのこの島の人たちが持つこの皮肉な問題は、いち旅行者に対しても他人事にさせない重大なこと。
それでも「来てくれただけでも、それが満足」と言ってくれるジョージさん。
僕にとって、この人からの言葉の1つ1つ、それが教育でした。次はアクションを。
まずはアレから始めてみます。
Wild Girl